過去の研究 人文科学スイスを訪れた日本人とアルプス登山に関する資料調査
19世紀末のヨーロッパでは、アルプスの山岳地域へ登山鉄道が伸びたことで世界各国の登山家がスイスに集うなか、数々の日本人登山家もアルプスの峰々に登っています。1910(明治43)年にユングフラウに登山して日本人初のアルプス4,000m峰登頂を果たした加賀正太郎や、1921(大正10)年に当時未登攀だったアイガー東山稜を世界で初めて登攀した槇有恒など、登山を通じてスイスの魅力と文化を日本に伝え、両国の文化交流の架け橋になった人々がいました。スイス・アルプスゆかりの日本人が使った登山用具など、当館収蔵資料について詳細確認を行いました。なお、結果はスイス政府観光局との共同企画による平成24年度企画展に反映させました。
【研究成果】
- スイス政府観光局・市立大町山岳博物館 共同企画展 ユングフラウ鉄道全線開通100周年記念「スイス山岳観光の黄金期と日本人 ―その魅力と文化を伝えた人々―」※会期2012年7月14日~10月21日
- スイス政府観光局・市立大町山岳博物館編「スイス山岳観光の黄金期と日本人 ―その魅力と文化を伝えた人々―」(市立大町山岳博物館、2012)※A4判39頁
担当研究者関 悟志