教育・学習支援K・Kさん

この度は、貴館にて博物館実習をさせていただき、本当にありがとうございました。
私は長野県内の出身で、幼少の頃から豊かな自然に囲まれて生活してきました。そして、現在まで趣味で自然と触れ合う傍ら、こうした自然の環境やそこに住まう動植物に対して興味を持つようになりました。こうした背景から、自然や山岳環境に対する理解をより一層深めるために、また1人の学芸員として備えるべき教養を身につけるために、貴館での実習を志望しました。
実習では、多くの職員の方々にお世話になりました。博物館の三本柱である調査研究、資料収集保管、教育普及をはじめとした基本的な業務についてお話をいただいたことに加え、イベントの補助やフィールドでの生物の生息調査、植物標本の作成、火山灰から鉱物を抽出する作業など、座学では学ぶことのできない貴重な体験をさせていただきました。こうした多岐にわたる博物館の業務を経験し、その多様さに改めて驚きを感じました。
実習の中でも特に印象に残っているのは、最終日に行なったスポットガイドです。発表準備を進める中で、話し方や聞き手の興味の引き出し方、展示の有効な活用方法など、想像以上に考えるべきことが多く難しかったです。その反面、発表では聞き手の反応を直接うかがうことができ、そうしたところにやりがいを感じました。
また、4日目に行なった近隣博物館の見学においても数多くの気付きを得ることができました。訪問した3箇所の博物館では、それぞれが扱う資料やテーマによって展示形態や管理方法に工夫が見られ、博物館のあるべき姿について、さらに広い視点から捉え直す貴重な機会となりました。それに加え、貴館の強みである実物を用いた展示や、より良い展示を実現するための方法について、さらに理解を深めることができました。
最後になりますが、今回の実習を通じ、職員の方々一人ひとりが山岳博物館に、そして大町という地に強い思いを抱いて活動されていることを痛感しました。こうした恵まれた環境の中で博物館実習を行うことができ、本当に良かったと感じています。瞬く間の6日間でしたが、大変貴重な体験をさせていただき、本当にありがとうございました。

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