大学の部活動ではじめて触れた登山活動から、山登りに打ち込む中で北アルプスの魅力にはまり込んではいたものの、大学での専攻は博物館とは遠い分野であった自分にとって、後立山を目の前にしつつ山の自然と文化的な側面について深く学べる博物館で実習を行えたことは非常に大きな幸運でした。
　6日間という短い期間でしたが、博物館の運営方針の講習や資料の整理・展示に加えて、子ども対象のイベント運営やスポットガイド等、可能な限りの博物館運営を実体験することができました。中でも実習生によるスポットガイドの実践においては、感染症の脅威が広がる中で来館者の方々と直接やり取りできない中、担当以外の職員の方も聴きに来て講評をいただけるなど、博物館全体でバックアップしていただき一つ一つの活動から貴重な知識と経験を得ることが出来ました。また。他の実習生のガイドとその講評を聞く中でも、綿密な準備の重要性や、ガイド対象者への想定と理解を欠かさないことなど、座学だけでは得られない気づきを得ることができました。
　加えて、全日程を通して職員の方と近い距離で実習できたことは、ほかにない魅力ではないかと感じました。上記のスポットガイドに加え、イベント準備や資料整理の途中での雑談や、博物館の裏話など、「実際の博物館」について、優しく親切にお教えくださり、実感をもって実習に取り組めました。
　特殊な状況の中、無事6日間の実習を終えることができたのは、担当者の方々や職員の皆様のご配慮と温かさのおかげにほかなりません。また同じ実習生の皆さんからも多くを学ばせていただきました。本当にありがとうございました。