スタッフブログライチョウの婿入り

  • U-04 hina.jpg
  • U-04 otona.jpg
 本格的な春を迎え、日本各地から桜の便りが届くようになってきました。今年は全国的に開花が早いとのことで、大町公園や付属園の桜の開花が待ち遠しい今日この頃です。さて、この冬工事をしていた新しいライチョウ舎も完成し、いよいよ明日から付属園が開園となります。まだ新ライチョウ舎でのライチョウ飼育は始まっておらず、引き続きニホンライチョウは非公開とさせていただいておりますが、厳しい寒さを乗り越え、ようやく訪れた春を満喫している動物たちの様子を見に、ぜひ付属園へ足をお運びください。

 すでにニュース等でご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、今月27日にニホンライチョウの引っ越しが行われました。引っ越し先は、栃木県那須町にある那須どうぶつ王国。那須どうぶつ王国ではメス1羽が飼育されており、来年度の繁殖に向けて山博からオスが『婿入り』することになったのです。この保全事業が始まってから、卵の状態での移動は経験があるのですが、成鳥の移動は初めてのことでした。そのため、近縁種であるスバールバルライチョウでの移動実績を参考に、ライチョウ保全に関わる多くの皆様に協力していただきながら準備を進めてきました。
 婿入りの準備をするにあたって、一番大変だったのは餌の切り替えです。山博では独自の自家配合飼料を与えてきたため、那須どうぶつ王国で与える予定の餌とは種類が違うのです。餌が違うということは、お腹の中にいる腸内細菌も種類が違うということ。そのため、急に餌が変わってしまうとうまく消化できず、体調を崩してしまう可能性があるのです。そこではじめに、今まで粉状や粒状だったものを固めてペレット状にして、新しい餌と同じ形状に慣れてもらいました。この変化はほとんど嫌がらず、最後のほうはペレット状を好んで食べていたので一安心でした。その後、少しずつ新しい餌を混ぜて切り替えていったのですが、こちらは新しい餌を避けてしまい大苦戦。その日の食べ具合等をみながら、混ぜる量を増やしたり減らしたり調整してきました。結局、完全に切り替えられる前に引っ越しとなってしまったので、これから先は那須どうぶつ王国の方にお願いすることになりましたが、あらためて、変化に敏感な動物だなと感じました。当日は、受取りに来た那須の方と協力しながらスムーズに搬出でき、無事に引っ越しは完了。オスは新しい場所で元気に暮らしているようで、今年の繁殖期には無事ペアリングに成功し、元気なヒナが誕生することを楽しみにしています。

 最後になりますが、先日、カルガモの『リッチ』が老衰により死亡しました。掃除中にいたずらをしてきたり、一緒に暮らしていたセレブと競うようにごはんを食べたり、とっても元気でおしゃべりな性格でした。1羽になってしまったセレブはなんだか寂しそうで、見ている私たちの胸も痛みます。リッチの安らかな眠りを心から願っています。

内田木野実

投稿者内田木野実

ページ先頭へ