スタッフブログ冬の準備はまだ早い?

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今年の異常だなと感じた暑い夏も終わり、秋に向けてどんどんと涼しくなってきています。今は飼育員にとっても暑すぎず、寒すぎずの働きやすい気候で、この気候がずっと続けばいいのになんて思ってしまいます。
 そんな季節の変わり目を感じる今日この頃ですが、付属園の動物達にも変化が起き始めています!その中でも早すぎじゃない?と思ってしまう早さで換羽し始めているのがスバールバルライチョウたちです。
 スバールバルライチョウはノルウェーのスバールバル諸島に生息している動物で、冬になると-30℃以下になるような場所に生息しているため、寒さにはとても強い動物です。しかし暑さには弱く、夏場は19℃に設定したエアコンの効いた部屋で生活しています。そんなスバールバルライチョウたちもひなたぼっこは好きなようで暑い夏でも、寒い冬でもひなたぼっこしている姿をよく見かけます。
 スバールバルライチョウはニホンライチョウと近縁種ですが、ニホンライチョウは繁殖期の鮮やかな色をした羽から、秋の暗褐色の羽に生え変わってきていますが、まだまだ真っ白な冬羽は生えてきていません。とても似ている種類なのにここまで換羽の早さに差がでるのはなぜなのでしょう。それは住んでいる環境の差にあります。スバールバル諸島は今の時期、気温は0℃前後でときおり雪も降ります。そんな環境で雪が積もってきたときに鮮やかな羽の色をしていた場合、天敵たちから丸見えで格好の餌食となります。ライチョウたちの羽の色はおしゃれのためではなく、天敵から身を守るための手段なのです。
そんなスバールバルライチョウたちですが、今生活しているのは大町市でまだまだ気温は高くエアコンの設定温度も19℃です。それなのになぜ換羽が始まっているのかいうと、換羽は温度で左右されているのではなく、光を浴びる時間で左右されているためです。光を浴びる時間が長くなれば夏の羽に変わり、短くなれば冬の羽に変わってしまいます。付属園では1日の光の当たる時間をできるだけスバールバル諸島に近いものに調整しているため、こんなに早く換羽しているのです。
 パッと見ると羽が抜けているだけのことですが、抜けている理由を考えてみると意外と奥が深いものできちんとした理由もあります。付属園に来た際にはなぜこうなのだろうと疑問を持ちながらまわってみてください。もしわからないことがあれば、飼育員にどんどん聞いてみてください。

左の写真は雌のスバールバルライチョウ、右の写真は二ホンライチョウの写真です。

多田晴彦

投稿者多田晴彦

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