スタッフブログ突然の変化

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現在、付属園では13種類33個体の動物を飼育しており、彼らは大きく「哺乳類」と「鳥類」に分けられます。飼育員の作業も、この分類にあわせて哺乳類の担当と鳥類の担当に分担して行っています。ただし、ライチョウを担当する場合は、他の鳥類の飼育舎には入らないようにしているので、私はしばらくのあいだ鳥類担当から外れていたのですが、先日、約1年ぶりに鳥類の飼育業務を行いました。なかなか思うように作業が進まず、一人でばたばたしながら何とかこなしていましたが、鳥たちも、飼育舎内を飛び回ったり、以前よりなんだかよそよそしかったりと、すっかり私のことなど忘れてしまったかのような、まるで新人飼育員が入った時のようなそぶりをみせていました。
そんな中、予想外の反応だったのはニホンキジの「息子」。その名の通り、飼育個体からうまれた個体です。私が付属園で働き始めた当初からとても憶病な性格で、ちょっとしたことで驚いて飛び上がってしまうため、近づきすぎないように距離をとる必要があります。作業中はいつも弱々しく鳴きながら飼育舎の隅に設置したブロックや木の陰でじっとしている、というのが、以前の息子に対する印象でした。ところが、久しぶりに飼育舎に入ってみると、隠れるどころか飼育舎の真ん中で堂々と立ち、威嚇するような鳴き声をあげながら、自分から近づいてきて私の長靴をつついてきたのです。とても以前と同じ個体とは思えませんでした。さらには、羽を膨らませて体を大きく見せながら、尾羽を広げて見せつけるように目の前をゆっくりと行ったり来たりする行動も見られ、今までの憶病な息子からは想像できないほど強気な様子でした。作業終了後に他の飼育員に聞いてみましたが、前日までは以前と同じように小さく鳴きながら隠れていたそうで、突然の変貌ぶりにみんなでびっくりしました。実は、うまれた時からずっと臆病だったのではなく、ある時まではとても強気な性格だったようで、話によると、あまりのしつこさにほうきで遠ざけようとしても、かえって向かってくるほどだったとか。2年ほど前のケガの治療がきっかけで、すっかりおとなしくなってしまったそうです。やはり、治療のための必要最低限の接触であっても、繰り返されるものだと大きな負担になるようです。臆病というよりは、飼育員に対する警戒心が非常に強いといったほうが正しいのかもしれません。前回のブログで遠藤飼育員も言っていましたが、時間をかけて築きあげても、何かのきっかけであっという間に崩れてしまうのが、言葉の通じない、動物との信頼関係なのだと思います。私が初めて強気になった息子をみてから、徐々に他の飼育員に対しても、隠れずに堂々とした姿を見せ始めているようです。そのうちに、ケガをする前のようにしつこく向かってくる日がやってくるのでしょうか。なにがきっかけになったのかは息子に聞いてみないとわかりませんが、これからの息子の反応をじっくりと観察していきたいと思います。
 息子はバックヤードで飼育しているため、ご覧頂くことはできませんが、息子のお父さんは公開しております。ちなみに、お父さんの名前は…なんというでしょうか。ぜひ、直接会いに来て確かめてみてくださいね。

 なお、鳥インフルエンザの予防対策と園内の工事のため、本日まで休園とさせていただきましたが、明日、3月1日より開園いたします。ぜひ足をお運びください。

内田木野実

投稿者内田木野実

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