スタッフブログ身も心も変わってゆきます

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アオクビアヒルの『セレブ』、彼は付属園で唯一のカモの仲間です。近頃は地味な茶色い羽が抜け落ちて、光沢のある深い緑色の羽が生えそろってきました。カモの仲間の多くはオスが派手な色の羽をしています。ですが恋の季節を過ぎればメスの気を引く必要もありませんし、目立つということは天敵に狙われる危険も高まります。こうしてオス達は隠れやすく、メスによく似た地味な色へと衣替えを行うのです。
この状態の地味なオスのカモをエクリプス(冬羽)と呼びます。このエクリプスという言葉にはややこしい説明がつきますが、短くまとめると「夏を冬羽で過ごして冬を夏羽で過ごす」ということになります。カモの仲間は多くの鳥類と逆の換羽時期を迎える少数派であるため、このようなちぐはぐな表現になってしまいます。夏だとか冬だとかではなくエクリプス(地味)、繁殖羽(派手)という覚え方が、観察する上ではシンプルで覚えやすいと思います。
ちなみにオシドリのエクリプスはなかなか面白いので、是非調べてみて下さい。

さて、エクリプスを終えてきれいになったセレブですが、去年の冬に長年連れ添った友達のカルガモ『リッチ』を亡くしています。1羽で過ごす日々はケンカもなくなり平穏で、少し寂しそうにも見えます。
けれどその中で1羽暮らしの自由も味わっている様子です。飼育室の掃除中はずっとプールに避難していた例年と違い、お腹が空いている時に目の届く場所に餌があればこっそりやってきてはつまみ食いをするようになりました。それどころか、新しい餌が欲しくてたまらない時には出入り口に陣取って催促するくらい立派に…なったかと思えば飼育員が一歩飼育場に踏み込んだ途端、ガァガァ鳴きながらプールへ逃げていくというひょうきんな姿も…。
大柄な癖に人に対して気弱なところがあるため、小さくて強気な『リッチ』の後ろにいた『セレブ』は、1羽になってようやくこのような自己主張を少しずつ見せてくれるようになりました。

左の写真はエクリプスが進んだ姿、右の写真は繁殖羽が進んだ現在の姿です。

遠藤モナミ

投稿者遠藤モナミ

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