副館長・学芸員(人文科学)清水隆寿のプロフィール
博物館事務室のガラス戸ごしから外を望むと、いま(平成27年4月22日現在)大町公園には一面の桜の花で満開となり、今を盛りにたくさんの観光客の皆さんが北安曇の遅い春を楽しんでいます。桜越しに西方を望めば、重畳たる北アルプスの山々が春霞の中にぼんやりと、古くからこの地域に伝わり農作業の目安としている爺ヶ岳の雪形が顔を出しはじめてきたのに気づかされます。
「年々歳歳、花相似たり、歳歳年年、人同じからず」
毎年、同じような時期に麗しい桜が咲きます。しかしそれを見まもる人々は少しずつ変化し、移りかわり、同じ人ではありません。たとえ人が変らなくとも、一年の間には人は成長し、昨年とは違う自分がいることに気付かされます。
上に掲げた詩句は、山岳博物館職員にとっても同じです。大町山岳博物館は、戦後まもない昭和26年に創立され、すでに60有余年の歴史を重ねています。それを支える職員も少しずつ変化しながら、山岳博物館が培ってきたよき伝統を守りつつ、ときに変化を伴いながらここまでやってまいりました。
この春、博物館職員は人身も新たに、次の60年を見据え、山に学びながら、文化発展のための礎となるよう邁進してまいります。今後とも皆様のご支援を宜しくお願い致します。
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