スタッフブログ高山植物の生活史研究 報告6

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7月下旬に白馬岳でミヤマオダマキの花にやってくる昆虫の調査を行いました。花のかたち(有距花冠)からマルハナバチの訪花が予想され、花にはオオマルハナバチがやってきました。しかし、予想した体勢での吸蜜には至らず、距の部分には穴が開けられていることが多く、オオマルハナバチはそこに口吻を差し込み蜜を吸っていました。観察は2日間計5回(1回あたり1時間30分~2時間)行いましたが、観察できたのはオオマルハナバチの盗蜜行動ばかりで、これは距の長さとオオマルハナバチの口吻の長さが関係しているのかもしれません。そのほかのマルハナバチは飛翔は視認できましたが、訪花は認められませんでした。時折、アブやコハナバチの仲間が花粉を求めてやってきていましたが、有力な花粉媒介昆虫とまでは言えないように思われ、花粉の送受粉はどのようになされているのか、謎は深まるばかりです。
なお、調査には大町山岳博物館友の会会員の協力を得て行いました。株式会社白馬館様には宿泊の際に多大なるご配意を賜りました。ここに記してお礼申し上げます。

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