スタッフブログ魅惑のボディ

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 11月中旬、立冬も過ぎ冬本番。朝晩の寒さが厳しくなる中、ホンドタヌキのリョウマが冬支度を終えたようです。日本に生息する野生動物の多くは、日本の環境に合わせた体のつくりをしています。今回はタヌキの体毛についてお話します。
 タヌキの体毛は『ダブルコート』という構造をしています。人間の場合は一つの毛穴から同じくらいの太さの毛が生えていますが、ダブルコートの場合、1つの毛穴から太く硬い毛の『オーバーコート』と細く柔らかい毛の『アンダーコート』の二種類が生えています。
オーバーコートは乾燥や害虫などからの皮膚を保護する役割、アンダーコートは体温調節の役割があります。春になり暖かくなってくると、暑さに耐えられるようにアンダーコートが抜け落ちます。そして秋になり、寒くなってくるにつれて新たに細かく密な毛が生えてくるのです。このアンダーコートがダウンジャケットのように空気を含み、体が冷えるのを防ぐことでタヌキは日本の厳しい寒さの中でも生活ができています。
 夏毛のときはよく「タヌキってこんなだったっけ?!」と驚かれていたリョウマも換毛を終えてもふもふの冬毛になりました。冬に向けて餌を食べる量が増えていたので体にお肉も付き、よりタヌキらしい姿になったように感じます。
 写真の左が9月18日に撮影、右が11月2日に撮影したリョウマです。比べてみると、ボリュームの差が一目瞭然ですね。手のひらで毛を抑えるように触ってみると手の甲のあたりまで埋まってしまいます。ずっと触っていたいくらいですが、大好きなお肉を食べている間しか触らせてもらえないのでチャンスは数秒…。この文章を書いているときでさえ「嫌われない程度にどう冬毛を堪能しようか」と考えてしまうほど、魅惑のボディを持つタヌキのリョウマのお話でした。
 Instagramに換毛の過程の写真を載せています。そちらもぜひご覧ください(^^)

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