2022年度 市立大町山岳博物館 企画展大きな水がめとしての北アルプス、そして水のまち大町

開催期間 2022年4月23日(土)~2022年7月18(月)

大きな水がめとしての北アルプス、そして水のまち大町

槍ヶ岳から北流し南転する高瀬川、針ノ木大雪渓を水源とする篭川、カクネ里氷河を源のひとつとする鹿島川、仁科三湖から流れ下る農具川、そして市街地や田畑が広がる平坦部には堰と呼ばれる人工の水路が縦横に巡り、それらは人々の営みを支えています。大町市はまさに「水のまち」です。

居谷里湿原や唐花見湿原がある東山も重要な水源のひとつですが、大町市に豊富な水をもたらす大きな水がめは北アルプスです。日本は偏西風帯に位置しているので、天気の移り変わりを支配する高気圧や低気圧は、一般に西から東へと移動していきます。特に寒候期には、チベット・ヒマラヤ山塊の南北に分かれていた亜熱帯ジェット気流が、日本の上空で合流するため、強い西風が吹くことになります。これらの西からの擾乱の移動に対して、南北に連なる北アルプスは障壁の役割を果たしています。そのため、北アルプスには寒候期の雪のみならず暖候期の雨も大量にもたらされます。北は白岳から南は槍ヶ岳までの北アルプスの峰々を西端とする大町市は、大きな水がめを背負っているのです。水は低きに流れることから、高いところに水がめを有する地理的立地が、大町市を「水のまち」たらしめる所以なのです。

今回の企画展では、我々を含めた生き物に不可欠な水が循環する仕組みから解き明かし、北アルプスなどの山岳で雪や雨などの降水量が多くなる理由、白いダムや緑のダムとしての山の雪や森林の役割を解説します。次に、大町市における水と人との関わりについて、先史時代から現在へと辿り、先人が淡水魚を捕獲する際に利用した民具なども展示します。そして、今も町並みに残る水に関わる営みを紹介します。人々は水と密接に関わりながら生きてきましたので、水にまつわる民話もたくさん残っています。最後に、大町市・サントリー・JTBなどが取り組む「みずのわプロジェクト」について紹介します。

会期2022年4月23日(土)~2022年7月18日(月)
開館時間午前9時 ~ 午後5時※ 入館は午後4時30分まで
休館日4/25、5/9、5/16、5/23、5/30、6/6、6/13、6/20、6/27
会場市立大町山岳博物館 特別展示室
観覧料大人450円 高校生350円 小・中学生200 円※常設展示と共通、30 名様以上の団体は各 50 円割引
※そのほかの各種割引については窓口でお問い合わせください
主催市立大町山岳博物館
協力 サントリープロダクツ株式会社、株式会社JTB、大町民話の里づくり もんぺの会、大町市企画財政課、大町市文化財センター

展示構成

第1章 地球の水循環(担当:鈴木啓助)
第2章 水がめとしての北アルプス(担当:鈴木啓助)
第3章 信濃おおまち 水の文化史-大町市における水と人にかかわる歴史・民俗-(担当:関悟志)
第4章 魚が生きる大町(担当:栗林勇太)
第5章 水と人の営みが息づく大町市中心市街地の町並み(担当:関本景香)
第6章 水にまつわる大町市の説話・伝承「泉小太郎」(担当:関悟志)
第7章 「みずのわプロジェクト」(担当:大町市・サントリー・JTB)

関連イベント

ミュージアムガイド

期間4月24日(日)、5月14日(土)、6月18日(土)
時間各日とも午前の部10時30分~、午後の部14時30分~ (4月24日のみ15時~)
会場大町山岳博物館1階 特別展示室 ※所要時間は20分程度、午前午後とも同じ内容※事前申し込み不要、通常観覧料が必要です

さんぱくゼミナール「水のまち大町を探る」

期日5月15日(日)
時間13時30分~15時
会場大町山岳博物館1階 講堂 ※参加費無料 ※申し込み:4月5日から当日までに電話・FAX・Eメールまたは直接、山岳博物館へ 電話:0261-22-0211/FAX:0261-21-2133
Eメール:sanpaku@city.omachi.nagano.jp
※定員になり次第締め切ります。 ※当日はマスク着用で来場いただき、受付にて手指消毒と検温にご協力ください

民話の語りの会(大町民話の里づくり もんぺの会)

期日6月19日(日)
時間13時30分~15時
会場大町山岳博物館1階 講堂 ※参加費無料 ※申し込み:5月10日から当日までに電話・FAX・Eメールまたは直接、山岳博物館へ 電話:0261-22-0211/FAX:0261-21-2133
Eメール:sanpaku@city.omachi.nagano.jp
※定員になり次第締め切ります。 ※当日はマスク着用で来場いただき、受付にて手指消毒と検温にご協力ください

関連資料

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