過去の研究 自然科学ミズバショウの生活史

  • ミズバショウの生活史
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居谷里湿原におけるミズバショウの種子散布は6月下旬~7月中旬で、発芽はその年の夏に認められました。種子は浮遊した状態でも発芽し、凍結しない環境であれば、浮遊の状態でも越冬ができ、長期間にわたり生存が可能であることが示唆されました。博物館で発芽した個体は、開花までに8年を要しましたが、流水および水温などの生育環境が共通する居谷里湿原においても同様の期間を要するものと推測されました。
ミズバショウは、寒冷な地域に分布する植物ですが、本研究から、決して耐寒性の高い植物ではなく、夏に涼しく冬に暖かい条件が整う環境にのみ、生育が可能な植物であることが自生地を限定する要因に繋がっているのではないかと考えられました。

【成果発表】
千葉悟志・尾関雅章(2017)居谷里湿原(長野県大町市)におけるミズバショウの生活史について-日本産草本植物の生活史研究プロジェクト報告第8報-.市立大町山岳博物館研究紀要2:27-34.市立大町山岳博物館.

千葉悟志

担当研究者千葉悟志

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