播隆・槍への道程 ―善の綱をたどれば―

平成17年6月4日(土)〜8月21日(日)

image_21.jpg槍の穂先のように鋭く尖った山頂部をもつ槍ヶ岳(3,180m)は遠くからでもすぐにそれとわかり、北アルプスを象徴する山の代表格です。 槍ヶ岳は江戸後期の文政11(1828)年、念仏行者・播隆によって開山されました。播隆は5回にわたる槍ヶ岳登山で、山頂に仏像を安置するだけではなく、山頂付近の岩壁にワラ縄と木製の鈎(かぎ)でつくった「善の綱」(後により丈夫な鉄鎖にかけかえられる)を取りつけ、後につづく登拝者の安全を図ったのです。 当時、なぜ播隆とその弟子や講中の人びとは高く険しい槍ヶ岳の頂上まで歩を進めたのでしょうか。 ここではネットワーク播隆代表・黒野こうき氏の監修・協力を得て、岐阜・富山・長野県などに現存する播隆関係資料や写真パネルなどを展示し、槍ヶ岳開山に込められた人びとの思いを探るとともに、近代登山以前の国内における登山の一面を紹介します。

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